読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

カストリ雑記

★twitterアカウントはこちらになります。@tkdtmm ★askはじめました。http://ask.fm/lechatblanc1123

食堂のおばちゃんが私に食べさせてくれた夢

f:id:lechatblanc:20140529194814j:plain

今日、学食でカルボナーラを注文したのですが、既存のカルボナーラの概念を覆すような料理が出てまいりました。
クリームの中にベーコン、ブラックペッパー、エリンギ、シメジ、しいたけ。
こりゃキノコのクリームパスタってヤツなんでないのかい?と思いつつ箸(フォーク?)を進めますと、コリコリした食感のものが。


キクラゲでした。


クリームパスタ(自称カルボナーラ)にキクラゲって!おばちゃん、カルボナーラ食べたことある??と思わず聞きに行きたくなりました。

ちなみに、
f:id:lechatblanc:20140529143509j:plain
かの有名なCOOKPAD先生も『きくらげとカルボナーラの組み合わせは私の辞書にはない!』とおっしゃっています。


学食・社食・給食では、どうしてこうなった?という料理が散見されます。
NHKの『妄想ニホン料理』の真似事はお家でやった方がいいのでは?と思う時もありますが、食堂のおばちゃんたちの間違いや不評を恐れずに堂々と多数の人に謎の料理を提供する様は私に笑顔と勇気をくれました。

以前、社会人生活を送っていた時に利用していた社食では、おばちゃんが妄想で作ったと思われるパエリアが定期的に登場していました。
みじん切りの野菜と一緒に炒めたサフランライスの上に唐揚げとケチャップが乗っただけの、極めてシンプルで、魚介類が一切入っていない魚介類アレルギーの方でも食べられる仕様。誰も止めなかったのかと疑問です。給食や学食ならまだしも、社食ですよ。もうね、大多数の人がパエリア食べたことありますよ。それでもなお『うちはうち!よそはよそ!』と言わんばかりの妄想パエリア。『うーん、アナーキー。』と少しお気に入りでした。


そして、過去に出会った料理で一番謎が深く、私のハートを熱くした料理は、中学生の頃に出会った冷奴です。
私の通っていた学校は給食制ではなく、持参した弁当もしくは購買部を利用し食事をとるのですが、校内行事や部活の合宿では、某避暑地にある寮を利用し、そこは給食制をとっていました。
どれもまぁ…可もなく不可もない味でした。
その中でも、某避暑地の寮の名物料理とされていたのが、冷奴でした。

絹ごし豆腐に、小口切りにされた青ネギ、かつお節、おろし生姜、

そして、


一粒の缶みかん


f:id:lechatblanc:20140529200918j:plain
f:id:lechatblanc:20140529201118j:plain



・・・・・・・・。





なんの目的があるんだろう?
ビタミンCか?や、缶みかん1粒分のビタミンCなんてたかがしれている…。彩りか?もう、かつお節と生姜で大分黄味はあるぞ…?
なんなんだ、なんなんだお前は⁈
そして、どうすればいい⁈
・除けて食べる。
・寮がある県ではスタンダードな食べ方かもしれないので、郷に入っては郷に従えの精神で醤油をかけて食べる。
・プリン+醤油=ウニの要領で、なんらかの味のケミストリーが発生するのではないか?醤油をかけて食べる。
・残すことで、食堂のおばちゃんに抵抗する。
・いや、絹ごし豆腐に見えるものは実は杏仁豆腐で、缶みかんではなく薬味が場違い。薬味を除けて、醤油をかけずに食べる。
と、どのようにして食せばいいか、目の前の冷えたヤツを凝視しながら逡巡したものです。
闇鍋などとは違い、悪意が全くないという点が余計に私を悩ませました。
私の四半世紀の中で、これほどまでに疑問符を落としていった料理は他に出会ったことがありません。
味は、缶みかん+冷奴でそれ以上でも以下でもなかったです。

さて、そんな寮の給食だったのですが、他にも色々な料理が出ました…出たはずなのですが、何一つ思い出せません!
主菜すら思い出せない。冷奴はもちろん副菜です。しかし、なんなんでしょう?あの記憶の中にいつまでも残るインパクト。味も大して美味しくないけど、トラウマになるほどの不味さもなかったのに。

あれから十数年。
あの寮で同じ釜の飯を食い、同じように“缶みかんの乗った冷奴”で若干のビタミンCとたんぱく質を摂って成長した仲間たちは、医者になり、官僚になり、弁護士になり、一流企業の社員になり、女子アナになり、世の為人の為に働く女性へとキャリアアップして行きました。言わば社会における主菜となり、人を社会を満たす人。
たかだの立ち位置はきっと缶みかんの乗った冷奴でしょう。それは傍から見れば見劣りするかもしれません。
私は人に半生を語ると『どうしてこうなった?』と聞かれます。しかしそれは私にとって褒め言葉です。
私はあの冷奴のような人になりたい、
あの冷奴をドヤ顔で提供する食堂のおばちゃんのような人でありたいのですから。
校外学習で、何を学んだかはサッパリ覚えていないのですが、あの冷奴のことだけは鮮明に覚えている。
意外性のある発想とチャレンジ精神が詰め込まれた、いつまでも記憶に残るあの冷奴のような。そして、何の信念があるのかサッパリわからないけれど、不評でも冷奴に缶みかんを乗せ続け、新入生の話題を攫う食堂のおばちゃんのような人でありたい。


どれもあんまり美味しくはなかったけど、おばちゃん、私キクラゲの入ったカルボナーラと妄想パエリアが好きだよ。缶みかん冷奴が大好きだよ。