カストリ雑記

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※18禁BL小説 く◯モンのはじめてのおつかい

ある日、彼のもとに1通のメールが届いた。
『おつかれさま!ちょっとわるいんだけど、おつかいをたのみたいんだ。大切なお客さんが東京から来るから、お・も・て・な・し してほしい。今から熊本空港に行ってもらえないかな?みんなまだ仕事が残っているから、君に行ってほしいんだ。一匹なんだけど、行ってもらえないかな?すぐに終わるから。おこづかいもはずむよ!』
彼が慕っている蒲◯からのものだった。
時刻は22時。彼はまだ6歳。一般的にみれば、大変非常識な依頼である。
彼は少し不安だった。
しかしそれは、我々の想像に反するものだった。彼の懸案事項は、時間帯やおつかいの内容ではなく、初めて一匹で電車に乗ることであった。普段の彼は、彼を取り巻く、複数の人間に手をひかれ動いていた。
6歳の彼はガマ口のお財布をひっくり返して、お金を数えた。
ギリギリ足りるようだ。
彼は安心して、お気に入りのガマ口財布を小脇に抱え、軽い足取りで駅に向かう。
胸に詰め込んだ希望が、お腹に蓄えられた脂肪で重たくなった体を軽くさせ、『肥後もっこす』ならではの正義心が駅までの暗い道のりに灯りを灯してくれた。
短い脚を細かく前後させながら、彼は向かった。客人をもてなすため、夜の熊本空港に。

夜22時半。彼の姿は空港でとても目立っていた。
初めてのおつかい。見知らぬ人との待ち合わせ。どうすれば落ち着くことが出来るだろう。
せわしなく空港ロビーを歩く。約束の時間を少し過ぎ、やや疲れが見え始めたまさにその時であった。
『きみが、く◯モンくん?』
振り返るとそこには、都会的なオーラを漂わす男がいた。
『こんな時間に来てもらって悪いね。』
男が纏う都会的な雰囲気は、所謂九州男児の纏うソレとは違い、クールな印象を受けたが、決して嫌味なものではなかった。

『さぁ、行こうか。だいたいの内容は知っているよね?』
彼は男に黙ってついて行った。
本当は待ち合わせ後の仕事内容など一言も聞かされてはいないのだが、
『知らない』とは素直に言えない、オトコノコの心。強がりな九州男児なら尚更のことである。
男の言葉に黙って頷き、タクシーに乗った。

空港からワンメーター(640円)のところにあるホテルに着いた。
彼は、無邪気に大はしゃぎしていた。ホテルのあらゆる棚を開けてみたり、ふわふわのお布団を抱き締めてみたり。
自分が知らない熊本の夜景に目を輝かせた。
冷蔵庫に入っているミネラルウォーターを見て、彼はまた驚いた。入っていた水はevian。なんてことないどこにでもある市販のミネラルウォーターではあるが、彼は生まれてこのかた熊本の鉱泉水『阿蘇恵水』しか口にしたことがない。そして、熊本から大分にまたがる九重連山を思わせるボトルデザインに、彼の視線は釘付けになった。
『あ、それ飲んでいいよ。なんてことのないお水だよ。』
男に促されるまま、彼はevianを口にする。
阿蘇恵水の硬度1.1mg/lに対して、evianは304mg/l。初めてのカルシウムとマグネシウムの独特の風味に、彼は一口口に含んだだけで、口を離した。
『あ、ちょっと独特の味がするよね。よかったら、コレを入れて飲んでみてよ。』
そういって、男は飲みさしのペットボトルにオレンジ色のシロップを入れた。
大好きな温州みかんの匂い。
少し舐めてみると硬水独特の風味は消え、人工的ではあるがみかんの味がする。
『本当は、これで一緒に乾杯したいんだけどね。まだ6歳のオス…あ、ごめん。男の子だからね。』
男は球磨焼酎に手をのばす。
彼はすかさず、瓶に手をのばしお酌をした。彼の知っている『おもてなし』だ。
『おいおい、そんなに飲めないよ。』
焼酎ロックの適量など知る由もない6歳の男の子は、なみなみとグラスに焼酎を注ぐ。男の笑顔を見て、彼の心のグラスも満たされた。
みかん風味の水と球磨焼酎のグラスを合わせ、1人と1匹の長い夜ははじまった。

他愛ない会話を重ね、時刻は24時を回ろうとしていた。
(眠かモン。。)
そう彼が思ったと同時に、男は言った。

『じゃ、そろそろ仕事してもらおうかな。』

彼の手を男は強くひいた。
いつも子供たちにしか手をひかれたことのない彼は、その力強さと乱暴さに一瞬手を引っ込めようとした。
しかし、手に力が入らない。みかん味のシロップは筋弛緩作用のある薬だったのだ。
人間vsくま。自然界においては力の差は歴然であるが、ここでは逆転していた。
しかも相手はただの人間ではない。『引きずり回されるな、引きずり回せ。』と叩き込まれた第一線で活躍するエリート。その力の差には天と地ほどの開きがあった。
彼の視界は、先ほどの和やかな団欒の風景から無機質な天井へと変わった。
『これからも、みんなに笑顔を届けたいかい?でも、知っているかな?君のようなゆるキャラは前回のゆるキャラGPに出ているだけで1580体。君がトップを走り続けるためには、今まで通りの仕事ではすぐ埋れてしまうよ?』
彼は自分がトップであることに執着心はなかった。
子供たちの笑顔、お世話になっている県庁の方々からの暖かさがあれば、どうでもよかった。
力の入らない脚を不器用にバタつかせ、男を引き剥がそうとする。
『今日は蒲◯さんからの依頼でね。来年も君をトップに君臨させて欲しい。何だってする と。知っていたかい?来年度、熊本県庁が君にあてる予算。9000万円だそうだよ。それが、どういうことかわかるね?笑顔や夢だなんて生温いこと言ってられないってこと。成果をあげないと、君は“税金をエサにして肥えた熊”と、大好きな熊本のみんなからいじめられてしまうんだ。怖いだろう?』
9000万円、税金…その言葉の意味は彼にはわからなかったが、大好きな蒲◯さんの頼みであること、大好きな熊本のみんなから嫌われたくないという思いは、彼のバタ足を止めるのに十分過ぎる動機であった。
『急におとなしくなったね。これがどういうことか、なんとなくわかってくれたかな?』
ゆっくり首を立てに振る。
『可愛いなぁ。君の姿を見ていたら、なんだか悶々としてしまってね…ちょっと触ってくれないかな?』
男はズボンのファスナーをゆっくりと下ろした。
屹立したソレは阿蘇小国杉のようでもあり、触れるとバカラのクリスタルのように硬い。
『…そう、次は手を動かしてくれないか。』
人間にこんなに硬いパーツがあったのか と、恐る恐る手を上下にゆっくりと動かす。
『もっと力を入れて…もう少し早く…』
普段は子供たちに怪我をさせないように、優しい触れ合いを心がけてきた彼はどう触れていいのかわからない。
力が入らないなりに、男の注文に応じてみる。
『そう、その調子だよ。でもまだ怖いかい?摩擦を恐れてはだめだよ?摩擦は◯ンポの母だ。積極の肥料だよ。もっともっと…そう。いいよ…。君はいい子だ。』
【いい子】この言葉に、彼の心は少し軽くなった。
今まで感じたことのない不自然な脱力感と深夜の密会。
そして、彼はお散歩した先々で出会う笑顔と、県庁での会議での真剣な顔しか、人間の表情を知らない。人間が夜に見せる独特の歪んだ表情に、恐怖と後ろめたさ以外、一体何を思うことが出来よう。
悪いことに手を染めようとしていると感覚は、手の中で男の小国杉が硬くなればなるほどに確信に変わっていく。
その状況下で男の口から発せられた【いい子】の3文字は、熊本の夏のようにじめじめした心に爽やかな風を吹かせた。

『ありがとう。ちょっとうつ伏せになってみようか?』
彼が大好きな言葉【ありがとう】。
彼はこの密会に少しずつ達成感を見出していた。
おとなしくうつ伏せになると、メタボなお腹が左右に流れる。
『やわらかいね。本当に可愛い。』
男の長い指が、脇腹を擽る。
今まで感じたことのない感覚に、彼はうっとりしていた。
脇腹を通り、背中を通り、後ろからキュッと手を握られる。
『痛くても我慢するんだよ。熊本のために…ね?』
男は彼の耳もとで囁くと、唇を真っ赤な頬に、うなじに、脇に、腰に滑らかに移動させる。
そして、また違うルートを指が辿る。
指は国道57号の動き、唇は国道3号の動きで彼の体をドライブする。唇の動きに最初は体を門司門司させていたが、次第に慣れ、ゆるやかな快感に身を任せた。
そして、2つの動きは彼の『熊本市』で合流した。
『く◯モンはほっぺただけじゃなくて、ココも赤いんだね。』
男は指で彼の2つのやわらかな山を分け、宇土半島のように尖らせた舌で、熊本城の開城を迫る。
不意の刺激に、彼の腰が逃げるがすぐ捕らえられてしまう。
薬の作用で、少し緩んだく◯モンステーションに指が1本、2本と入っていく。
『薬が入っても、結構キツそうだね。ゆるキャラと言えど、ゆるゆるではないようだ。これが終わったら、解放してあげるよ。今日のところはね。』
そう言い終わるや否や、男は彼の鹿児島ルートに新幹線を走らせた。
裂けるような痛みが、体を支配した。
痛い。痛い。痛いー。
枕に顔をうずめながら、彼は意識をそらそうと必死だった。
ス◯ンヌや、森高◯里のようなきれいて優しいお姉さんのこと。
赤いけんうまいけん熊本の特産品を、農家の皆さんに食べさせてもらったあたたかい思い出。
子供たちの笑顔。
しかし、これらを守り、続けるための今日のおつかい。
彼の現実逃避願望は、悲しくも熊本空港から離陸することはなかった。
(身を任せようー。)
浄瑠璃の生人形のように、彼は男のされるがままになった。
『最初はあんなに嫌がってたのに。さっきまでのく◯モンはどこさ。あんたがた
どこさ、肥後どこさ。』
手毬唄のリズムに合わせて男は彼を責め立てる。
彼のお腹の中は、未曾有の内乱島原・天草の乱の様相を呈していた。
『あー…すごい。中、すごく気持ちいい。驚いた。くまもとサプライズは伊達じゃないね。あっ、あつい、あっついよ。流石は火の国…。僕ももう噴火しちゃいそうだよ…。』
男は彼を仰向けにして、ラストスパートをかけた。

むぎゅむぎゅかぷかぷよろしくま!
まきまきハピハピよろしくま……ッ!!

男は彼のやわらかな体に倒れこんだ。
たっぷりと白濁液が注がれたソコは、カルデラ湖を髣髴とさせる。

『とってもよかったよ。来年も1年は、しっかり面倒みさせてもらうよ。だから、君もしっかり仕事してね。昼も、そして夜も。可愛いだけじゃ、ゆるキャラ業界で生き残れない世の中になってるんだから。みんなのために。ね?』

(夜、も…)
(これが、みんなのため…?)
逃れられない絶望から、目の焦点が定まらない状態で、ぼーっと口を半開きにしながら、県庁へ帰り、深く深く布団に潜った。

翌朝、県庁の皆がいつもより優しかった。
詳しい内容には一切触れずに
『おつかい、ありがとう。』
と、皆口々に労いの言葉をかける。
(【ありがとう】、嬉しい。みんなのためになれたんだ。僕。みんなのため…みんなのため…みんなのため…)

6歳の“オスではなく男の子”としての幸せは捨てた彼は、昼も夜も働き詰めの毎日を送っている。
その後、“オスではなく男の子でもない、メスの悦び”に目覚めたお話は、また別の機会に。